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2階から水漏れが…損害賠償の請求方法は?

 こんな事件が起きたとしましょう。「本日は晴天なり,この部屋は1階。なのに天井から水がボタボタ…。なぜ!?買ったばかりのビデオデッキが濡れて台無しになっちゃったよオー!!」調べてみると,2階の奥さんが炊事場の蛇口を締め忘れて外出してたとか。翌日,1階にまで水濡れしていたと知った奥さんがお菓子を持ってお詫びにきた。「今回は私の不注意でご迷惑をおかけして申し訳ありません。今後このようなことのないよう気をつけます」

 奥さんの誠意はよくわかりました。失敗は誰にでもあること。本当なら「怪我や大事故につながらなくてよかったですね」と許してあげたいところです。しかし、使い物にならなくなったビデオデッキのことを考えると・…。どうしても買いなおしたいが,自分で買うのは理不尽だと思うし,お財布の方も厳しい。さて,損害賠償を要求してもいいのだろうか?

 この場合,弁償を要求するには2つの証明が必要です。ひとつは「2階の奥さんが不注意で水濡れを出した」ということ。もうひとつは「ビデオデッキの損害は水濡れのために起こった」ということです。このケースでは,奥さんが非を認めているのですから,請求金額を提示して話し合ってみるとよいでしょう。ビデオデッキを買った電気店に頼めば請求書を発行してもらえます。

 トラブルが起こった時,前例のようにいつもスムーズに解決できるとは限りません。被害にあったものが高額ならば,加害者に善意はあっても,全額の弁償は支払い不可能なこともあります。又,買ったお店で請求書を作り金額を証明しても「もう古くなってたでしょ」と請求に応じてもらえないこともあります。

 ご近所同士の間柄でもあるし,多少の金額をめぐって裁判に訴える,というのは気が引けます。それ以前に,裁判にかかる費用のほうがかさむかもしれません。問題が起こったら,家主さんに仲介を頼んでみるのもひとつの方法です。

 ところで,あなたは住宅関連の保険に入っていますか?この種のトラブルは,先方かあなたが家財保険などに加入していればスムーズに解決できます。先方が保険(個人賠償責任保険担保特約)に入っていれば,水濡れであなたに与えた損害はこの保険を利用すればOK。又,先方が保険に入っていなくても,あなたが保険(住宅総合保険)に入っていればそれを利用しましょう。

ルーム・ホーム  住ムーズガイドより抜粋